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日本という国にいると、インディーズレーベルというものに触れる機会があまり無いと思う。
日本では、耳にする音楽は大体メジャーレーベルから出ているアーティストであり、
インディーズというと「売れない」「マイナー」というイメージがどうしてもある。
しかし海外ではビッグ・フォーと呼ばれる四大企業以外から出している音楽を全てインディーズと呼んでいる。
インディーズからもヒットソングはバンバン出るし、売れないだとか、メジャーへの踏み台というイメージもない。
確かに、流通も宣伝も規模の大きいメジャーのほうが知名度も売り上げも上がりやすい。
しかし、やりたい事がやり続け、少数派を常に根強い顧客としてきたインディーズだからこそ、新しく新鮮な音楽をどんどん出し続けることができるのだ。
音楽が廃れてきたと言われてる今の時代、ちょっとの印税しか入らないメジャーより、インディーズのほうがアーティストに入ってくるお金のほうが大きく、音楽で食っていきやすいなんて言われてる。
インディーズもどんどん注目されてくる時代になっていくと思う。

レコード会社によっては方針やジャンルの偏りなんかがあって、好きなアーティストがいたら同じ所属のレーベルから似たようなアーティストを探したりするのも面白い。

ってことでこれから海外の主なレコードレーベルを紹介していきます。
Fall Out BoyのベーシストPete Wentzが設立し、数年で一気にビッグになった気鋭のレコードレーベル
Decaydance Records!!
Decaydance RecordsはもともとアメリカのレコードレーベルFueled By Ramenに所属していたFall Out Boyのベーシスト、ピートウェンツが2005年にFueled by Ramenの傘下に設立したレーベルである。
Fueled By Ramenはワーナー・ミュージックグループの子会社で、「エモ・ポップムーブメントの震源地」なんて言われていた。欧米では4大企業(ユニバーサルミュージック、ソニーミュージック、ワーナーミュージック、EMI)傘下のレコード会社は『メジャー』と定義されるので、このFueled by Ramenはインディーズレーベルではない。
DecaydanceRecordsは今はもうFueled by Ramenの元から独立し、晴れてインディーズレーベルとなっている。
小さな会社で、社員は4人だけ。しかし所属しているバンドはどんどんビッグになっていき、Decaydanceレコードも独立してから5年ほど経った今、設立したピートも予想してなかったほどの躍進を遂げた。
ピートが『第一世代』と呼ぶ、初期のDecaydanceに所属していたアーティスト達。Fall Out BoyやCobra Starship、Panic! At the Discoなど、どれもベテランアーティストである。このアーティスト陣とメジャーレーベルのFueled By Ramenのプッシュもあり、レーベルはどんどん注目された。そして『第二世代』と呼ぶ、Four Year Strong、Hey Monday、Travie McCoyなどの活躍でオルタナティブ・ポップのニューウェーブを作り出し、音楽産業の中でDecaydanceレコードはどんどん勢いを増していった。
第一世代のバンドを活気づけ、第二世代のバンド達を発達させ展開していく。
ピート曰く、このレーベルはアーティストに自由に活動させ、何年後もまだバリバリ活動しているバンド達にするとのこと。
インタビューでこんなエピソードが。
パンクバンドMidtownが解散した後、誰もがもう終わったと思ったボーカリストGabe Saportaの目がまだ輝いてることをピートは気づき、彼はまだ終わらないと判断。一発屋で終わらせないCobraStarshipを世に送り出した。
ピートのすごいところはFall Out Boyでパトリックと共にフロントマンを務めるカリスマ性だけではなく、常に新しいものに敏感な鋭い見識で「目の輝いてるバンド」と呼ぶアーティストを次々と力を発揮させた洞察力にあると思う。

今年は活動休止期間を終えたFall Out Boyも復活。これからもどんどん勢力を上げて行くレコード会社となるだろう。

そんなDecaydance Recordsを代表するアーティスト達


Fall Out Boy

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あまりにも有名すぎるエモ、ポップパンクバンド。両ジャンルの代表と言えるバンドであり、誰もが認める実力と圧倒的人気。
2001年にアメリカ、イリノイで結成。それまでアンダーグラウンドで活動してたが、メジャーアルバムFrom Under The Cork Treeでメインストリームに登場。それから出したアルバムはどれもUSチャートでトップ10入りする一気にポップパンク界の頂点まで登りつめた。
スピード感ある曲からスローテンポな曲までも、次々と名曲、キラーチューンを作り出したFOB。
疾走感と重量感兼ね備え、王道にひねりを加えたようなビートやフィルによるシンプルなドラミングと、グルーブ溢れるメロディアスなベースによるリズム隊。パトリックのパンクバンドとは思えない、R&Bでも勝負できるであろう抜群の歌唱力、リズミカルなギターリフ。そして世界中の人を虜にした凄絶なメロディラインなど魅力だらけ。そして各々が自己主張しすぎず、聞き易いバンドとしてのバランス。エモ・ポップパンクバンドの手本であり、今では数え切れないほどのアーティスト達が彼らを手本として、目指していると思う。
2009年の活動休止宣言以外にも、ピートの股間丸出しの写真が流出したり、他にもゴシップが絶えないやんちゃなバンドであった。
しかし、無事この2013年にニューアルバムと共に再結成。これからも衰えずシーンの前線で活躍していてほしい。




Cobra Starship


解散した人気エモバンドMidtownのフロントマンを務めていたゲイブサポータを中心に2005年にニューヨークで結成されたエモ・ダンス・ポップ・シンセパンクバンド。
Midtown解散後、シンセポップとヒップポップを混ぜたものに近い新たなバンドのビジョンを考え始め、デビューアルバム用の曲を作り始めながらネット上のMyspaceにGwen StefaniのHollaback Girlのカバーを投稿。仲の良い親友であったFall Out Boyに見出され、Decaydance Recordと契約。
有名な曲のリミックスやカバー、映画の主題歌に抜擢されたりで注目を浴び、3rdアルバムのHot Messは初登場全米チャート4位を記録。
ポップパンクファン、ヒップホップファンと幅広い層から評価されたバンドである。


3rdアルバムHotMessがリリースされたときは本当に全米中で人気で、この曲Hot Messはアメリカのそこら中で流れていた。最初は人気ヒップホップグループなのかと思って調べたらパンクバンドでビックリしたのを覚えてる。


Four Year Strong

このバンドは本当に大好きで、いつかじっくり一つの記事で語りたいバンド。あまり日本で注目されてなくて残念。
イージーコアと呼ばれる、ポップパンクとハードコアを合わせたバンドに分類される。ポストハードコアと呼んでもいいと思う。
ボーカル二人のもじゃもじゃの髭(ビアード)から「ビアードコア」なんて海外でジョークで名前をつけられている。

元気なポップパンクに激しいツーバス。そして魅力は何と言っても、迫力ある髭もじゃのツインボーカルと絡み合うツインギター。高校時代からの友人であるツインボーカルの二人、アランとダンがギターを持って二人で交代交代でリードボーカルとリードギターを互いにこなす姿がかっこいい。時折入るブレイクダウンと、シャウトもいい具合に曲に重みを増している。
Decaydanceレコードで「第二世代」と呼ばれたこれからシーンを代表していくであろうバンド。



このレーベルは思い入れのあるバンドが多くて、記事書くのにかなり時間かかってしまった。
Decaydanceレコードの躍進にはこれからも期待。